製造業未経験者が1年間工場で勤務してみた|「工場勤務ってきつい?」「工場勤務のメリットは?」
掲載日:2022年07月20日
更新日:2022年07月20日
目次
1. はじめに
工場未経験だった僕は地元を離れて寮を借り、派遣社員として1年の間、 農業用器具関連の大規模な工場で勤務することになりました。
今回は工場での1年間を振り返ってみようと思います。 製造業未経験の方や「工場勤務ってきついの?」 「工場勤務のメリットは?」と思う方はぜひ参考にしていただければ幸いです。
2. 面接から配属までの流れ
・面接
工場に勤務する前に適性があるのかテストと面談を行いました。
テストといっても難しい問題とかではなく、短い時間でおもちゃのブロックを見本と同じように作り、それを可能な限りつくるという簡単な実技テストみたいなものでした。
また面接も経歴や志望動機などシンプルな質問内容を聞かれ、終了しました。
・研修
次に研修です。研修は3日間行われ、1日目と2日目の午前中は工場の仕組みやルールについての座学研修を行いました。
2日目の午後から実技訓練が始まり、工具の使い方の研修や様々な工具を用いる実技テストの訓練を行いました。
・実技テスト
最終日の午後に実技テストを行いました。品質不良を出さずに作業を時間内に終えるというもので、テストは3回挑戦できます。
1度でもクリアできれば良いのですが、全体の1割くらいの人は時間内に完了させることができませんでした。
・配属
研修が終わり、配属先が決定しました。残念ながら1人は品質不良と制限時間をクリアできず全員での配属は叶いませんでしたが、 時間をぎりぎり超えられなかった人もなんとか合格し、各ラインに配属されました。
3. 配属後
自分が担当することになった工程はボルトをインパクトという道具で締め付ける工程になりました。
最初の1週間は先輩の作業者に教えてもらいながら仕事を覚えて、その後は一人で作業することになりましたが、最初は全然作業が間に合いませんでした。
また足から手の指先まで全身が筋肉痛になり、治るまで1か月ほどかかりました。
その間の作業は非常に辛かったことを覚えています。
配属されて2か月ほどが経ち、ようやく一人で作業を間に合わせることができるようになりましたが、今度は逆にボルトの閉め忘れなど品質不良が出てくるようになりました。
配属されて半年ほど経ってくると、作業も順調にこなせるようになり、職場の人たちとの交流も増え、工場を離れた現在も付き合いがあるほど仲良くなりました。
4. 1年間工場勤務した感想
1年間、工場に勤務して分かったことは
- 祝日は出勤だが長期休暇が長い
- 工場勤務は作業に慣れるまで身体的にも精神的にもきつい
- 環境が整っていた
- 正社員への登用が狙える
- 年収・月収が良い
- 健康的な生活を送るようになった
といった点が挙げられました。
・祝日は出勤だが長期休暇が長い
工場は基本的に祝日も稼働しています。そのため休みが少ないと思われがちですが、その分ゴールデンウィークやお盆休み、年末年始などの長期休暇が長くなっています。
僕はこの長期休暇を利用して地元に帰り、久々に会った中学時代の同級生たちと食事や家族と温泉旅行などに行き、 存分に長期休暇を満喫することができました。
・工場勤務は作業に慣れるまで身体的にも精神的にもきつい
工場勤務に興味のある方が気になる点だと思いますが、工場勤務は【配属後】でも述べた通り、最初は辛いです。 しかし、ある程度作業に慣れてしまえば、今よりも早く作業を終わらせることを目標として楽しく作業ができました。
・環境が整っていた
これは大規模な工場だったためかもしれませんが、働きやすいよう環境が整えられていました。
工場全体でコロナウイルスのワクチンの職域接種も行われていたり、夏場は毎日1本無料でペットボトルの水やスポーツドリンクがもらえたりなど従業員の健康面もしっかりと考えられていました。
工場内の食堂はメニューが豊富で美味しく、日ごろの楽しみになっていました。 売店ではごはんやお菓子の他にも、作業着やベルトなども売っていて品ぞろえが豊富だったり、 月に一度開かれる、市場は地産地消で安く、新鮮な果物や野菜、お肉などが売られていました。
・正社員への登用が狙える
いきなり大規模な工場で正社員になるのは難しいと思いますが、派遣社員から期間工、期間工から正社員へと登用できる機会も与えられます。 正社員になれば期間など気にせずに働き続けることができるため、安定した収入が見込めます。
・年収・月収が良い
働くからには給料が良いに越したことはないですよね。
基本給はそこまで高くはないものの残業代や交代制の場合、深夜手当が多くもらえます。
正社員になればボーナスももらえるため、かなりの額をもらえることになると思います。
会社が用意してくれた寮を利用することによって家賃や交通費を節約できるのも魅力的です。
・健康的な生活を送るようになった
工場での勤務は疲れます。そのため毎日夜遅くまで起き、休日は昼頃まで寝ていた僕ですが、次の日のことを考え夜更かしは控えるようになり、休日も朝から活動するようになりました。
また僕は元々、標準体重よりも軽く細い体系でしたが、1年でかなり筋肉がつきました。
理由として考えられるのは、作業で身体を使うことと食べる量が増えたことでしょう。
1年で10キロ弱も体重が増えました。
この1年で前よりもかなり健康的な身体になったと思います。
5. まとめ
僕が想像していた工場のイメージとは異なり、待遇も良く、工場での1年間は非常に学ぶことが多い有意義な1年間でした。
また個人的には寮を利用したり、残業したりして貯金も増やすこともできたりと工場勤務はメリットが多いように感じました。
また工場勤務は『負けず嫌い』な性格の方や『挨拶ができる』、『ルールを守る』といった当たり前の事をしっかりとできる人が向いていると思います。
この記事を読んで未経験だけど工場勤務に興味が沸いた方がいましたらぜひ工場の求人に応募してみてください。
最初は緊張や慣れないことでいつもより疲れると思います。 そんなときはしっかり休息をとってプライベートの時間でストレスを発散するなどして、気分をリフレッシュしましょう。 毎日作業をこなしていけば、必ずスピードに追い付けるようになります。